性教育は、やるかやらないではなく、何をやるか。
こんなニュースが飛び込んできました。

米国の高校がおこなってきた「コンドーム配布プログラム」は失敗だった
(クーリエジャポン)

気になる部分を引用してみますと、

米オンラインメディア「ヴォックス」によれば、コンドームを配布した学校のほうが学生の妊娠件数が増え、地域によっては10%も妊娠率が上昇していることが最近の調査でわかったという。

また、性病の感染率が上がったところもある。防止するための取り組みが、むしろ拡散する結果につながってしまったのだ。

この問題の背景にあるのは、コンドームを配布するだけで適切な指導をおこなっていない学校が多かったことにある。調査によれば、しっかり指導していた学区では当初の思惑どおり妊娠率が下がっていたからだ。


なんてことが書いてあります。

物を配って満足する運動もありますが、
物(コンドーム)はあくまでツールです。
ツールは使い方が分かっていて初めて効用を発揮します。

物を渡して満足するだけでもない、
「セックスは良くない」と念仏を唱えるだけでもない、
自己決定の能力を育む性教育が必要だなと改めて感じます。

と言いながら、Link-Rは性教育のプログラムを作ることではなく、
思春期のみなさんから出た疑問や悩みに答える(来た球を打ち返す)ことに
力を入れているんですけどね。
来た球を打ち返すことを通じて
知識を得てもらったり、
その知識を使ってどう生きるかを自己決定することを
伝えられたらいいなと思っています。

(記:やなぎー)

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今後の予定

まちの保健室チカシェスタ
6月22日、29日
水曜13:00〜19:00で放課後の居場所やってます。
(※6/29のみ17:30閉店)

予定や様子などはツイッター@CHICASIESTAでつぶやくので
チェックしてください。

思春期保健委員会
弊会が活動をサポートしている学生団体の活動です。見学者歓迎!
・ミーティング:7月21日、8月8日、9月21日
・顧問による勉強会:8月24日
・思春期の寺子屋:9月26日
・聖路加国際大学白楊祭 出展:11月12, 13日
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「恋人と性行為したら退学」に思う。
こんなニュースが飛び込んできました。

交際相手と性的行為「退学勧告は違法」と提訴(河北新報)

大学生が、
高校3年生当時に、交際相手とセックスしたことで退学処分になったのは
行き過ぎで違法だと裁判に訴えた、という内容です。

記事の言葉を引用すると、

校長らは「性的な行為を一度でも行えば退学処分となる。処分に当たり、これまでの生活態度などは考慮しない」などと書面で通知した。男子学生は非行歴や処分歴はなかったという。

性的な行為を一度でも行えば退学処分となる!!

だったら出産なんかしちゃった人なんて懲役ものですね。

この記事に書いていない深い事情は分からないので
あれこれ邪推してコメントを言うことはしませんが、
先日の記事でも書いた通り、
学生のうちはセックスはよくないものなのに
大人になると急に子どもを作れと変節するのは
解せないことだなと感じています。

もちろん、
高校生のセックスを推奨しているわけではありません。
ただ、高校生は性的なものへの関心や欲求が非常に高い時期だし、
妊娠だって可能な年齢です。
そういった科学的なことを踏まえないで
「セックスは良くない」と念仏のように唱えるだけで
いいんでしょうか、と思うわけです。

性教育はセックスを奨励する教育ではありません。
自分の身体や心を知り、
自分の周りにいる人の身体や心についても知り、
アイデンティティを得ることや、
人間関係を築く力を得ることや、
自分はどうやって生きていったらいいのかという
自己選択の力(やその前提となる知識)を得るためのものです。

そういうことを学べば、
自分は今セックスする時なのかそうじゃないのか、
セックスするとしてどうすればいいのかの判断だって
ちゃんとできるようになります。

寝ている子なんていませんし、
寝ている子は中途半端に起こすから機嫌が悪いんです。
ちゃんと起こせばしっかりしたことができるものです。

(記:やなぎー)

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子どもの権利って大事だよね。という話。
昨日に続き、ネットで観たニュースの話。

FACEBOOKで何人かの知り合いがシェアしてました。

「子どもの権利」拡大認めず 日本会議から広がる運動(朝日新聞)

この記事の内容への言及ではありませんが、
思春期のことをやっている身として、
「子どもの権利」のこともまた気になっています。

日本語で「権利」というと
マイナスな意味で「振りかざすもの」「主張するもの」
というニュアンスが感じられる言葉で、
子どもにそんなもの与えるなんてとんでもない!
という方も多くいらっしゃいます。

けれど、権利って本来はそういうことではなく、
他人から命を奪われない保証とか
個人としての尊厳を踏みにじられない保証とか、
そういうことだと思います。

こういう話に対しては
「人権」という言葉をイメージする人もいると思いますが、
人権も権利です。

子どもに権利があるということは
その子をひとりの個人として尊重し、
人としての尊厳を認識して守ることであり、
その裏側にある責任や主体性を(その子本人が)学んでいくこと
であると思うのです。

つまり、子どもの権利は、
未来ある子どもたちを育てる際に必要なことだと思います。

一方で、権利を認めることと甘えさせることは違うし、
しつけが厳しいことと当たりがきついことも違います。
この辺りの区別ができないと、
変な誤解や変な子育て、変な(子どもを取り巻く)環境づくりを
やってしまいがちになります。

子どものこともひとりの人として認めること。
そのうえで、大人が自立に向けてサポートすること。
そのことをもう一度子どもの権利のことを踏まえて
考えてみてほしいと思います。

(記:やなぎー)

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京都の高校の報道に思う。
こんなニュース記事が流れてきました。

妊娠生徒に体育実技要求 京都の高校に批判殺到、対応見直しへ
(京都新聞/Yahoo!ニュース)

妊娠中の高3女子生徒に体育の授業を要求 京都の高校、休学勧める
(産経新聞/livedoorニュース)

記事の大筋はタイトルの通りですが、
個人的に非常にひっかかるのは、

保護者や本人の意向に反し、一方的に休学届も送りつけていた。



生徒は同級生と一緒に卒業することを希望していたが、休学届を学校側から渡され、休学している。

といった記述。

なんで希望を何も聞かない対応をするのか。
婚姻可能年齢は女性は16歳からだし、
身体発達の視点からいえば高校生は既に妊娠する可能性がある年齢。
それについて想定しておくことや
本人との話し合いを通じてお互いの折り合いをつけることが
なぜできなかったのか。
リプロダクティブヘルス・ライツが泣きます。

ただ、こうなった経緯も生徒さんの様子もわかりませんので
これ以上は何かをいうことはしません。

学齢期にあるうちは
「セックスはよくない。セックスはダメ」というくせに
数年後には「少子化対策のために子どもを産みましょう」という。
「あなたは少子化対策のために生まれてきたのよ」と
子どもに話しかける親いますか?
「少子化対策のために子作りしましょうね」というカップルいますか?
この辺りのおかしさにそろそろ真剣に気づいた方がいい。

高校生が、子どもを産んで育てるのは現実に本当に大変。
でも、学業と子育てが絶対に両立できないわけではないし、
(実際、社会人大学院とかで両立させて学んでいる人はたくさんいる)
もしそこに無理があるのなら、それは本人たちの年齢的な問題以上に
そういう制度を設計している社会の側にハードルがあるのでは。
本当に少子化が云々というなら、そういうことも考えたほうがいい。

そしてもちろん、産み育てることができない妊娠を出来る限り回避する
性教育や、里親制度の充実も両輪で必要です。
性的な話題に触れさせない無菌状態の10代では、
自分で責任持って無理な妊娠を回避するという面でも、
少子化への備えという面でも、
いいことありません。

(記:やなぎー)

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×産まない人を責める ○産みたい人をサポートする
今回はよろしくないニュースのご紹介です。

「子を産めない人は寄付を」 「2人以上」発言の校長
(2016年3月12日 朝日新聞デジタル)

大阪市の市立中学の校長先生が、

「女性にとって最も大切なことは、
子どもを2人以上産むこと。
仕事でキャリアを積むこと以上に価値がある」


「男女が協力して子どもを育てるのが社会への恩返し。
子どもが産めず、育てられない人はその分施設などに寄付すればいい」


などのご発言をされた、というニュースです。



考え方は人ぞれぞれですが、現実には、
結婚をして子どもをもうけることだけが
唯一の正しい生き方ではありません。

(そうしたいと思う人、そうする人が、多数派ではあるとは思いますが)

キャリアを求めたり
望んでも子どもを産めなかったりする女性がいることは認め
「出産を強いているわけではない。
子育てが楽しいということを伝えたかった」


というご発言もあるようですが、
産めない人・育てられない人は寄付を、
というのはやはり言外に、
産むことが正解で産まないことが不正解、
だから不正解の人はお金で償いなさい、
というメッセージにも聞こえます。

我が子であっても子育てを楽しいと感じられない人も、
子どもを産んだことで不幸になる人もいらっしゃいます。

この話は、社会的な利益・不利益と
当事者個人の利益・不利益が複雑に絡み合うので
軽々しく単一の価値観を振りかざすことはできないのです。




少子化を心配する気持ちはよく分かります。

でも、「産まない人が悪い」という個人への原因の押し付けは
ただの感情的な話であって少子化対策にはなりえないです。
まして、妊婦にも子どもにも優しくないこの社会で
子どもを育てていくことは大変なことです。
にも関わらず、個人にのみ責任を押し付けるのは
著しく公平さを欠いているように感じられます。



産みたい人が産みたい人数を産んで育てられる支援や
妊婦/子どもフレンドリーな制度や環境を作っていく施策の方が
少子化現象の改善にも、
個々人の生き方の多様性への配慮にも
効き目があるように思います。



このご発言をされた先生は、
きっとお子さんがいて子育てが楽しい人生を
歩まれてきたのだと思います。

子どもがいる人生がいいと思うのなら、
その価値観や考えは
自分の人生を豊かなものにする場面で存分に使ってほしいと思います。
他の人の生き方や幸せは、その本人自身が決めることです。


「子どもがいる人生」だけが人生ではないし、
それ以外の人生を幸せと思う人もいるのですから。

(記:やなぎー)

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今後の予定

3月16日、23日、30日
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3月22日
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変わりつつあるエイズの常識。
読売新聞にこんな記事が出ました。

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エイズの原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)が変異することで、
感染後短期間で発症するケースが増えていることが、
国立国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センターの
岡慎一センター長らの調査でわかった。


2011年9月8日 YOMIURI ONLINE
記事全文はこちら
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数ヶ月前のことですが、
私が講演会で「セクシュアリティ」のことをお話させていただいた際、
同じ講演で「変わりつつあるエイズの常識」という演題で講演された
現役のお医者さんがいました。

某県でHIV診療の前線におられる先生で、色々と最新知見を聞けました。


★語句の定義
1)HIV・・・ウィルスの名前。エイズという病気の原因になる。
2)エイズ・・・病気の名前。アルファベットでは AIDS と書く。
3)免疫・・・身体の健康ガードマンのようなもので、人の身体にウィルスなどの悪い物が入って来た時にやっつける。

☆エイズという病気の症状
免疫が効かなくなります。
その結果、ウィルスが入ってきた場合に、
悪さし放題で、重篤な状態を引き起こすことも。
(正常に免疫が効いている状態なら、
ウィルスと戦ってくれて追い出してくれたりする)


★これまで常識とされていたこと
「HIVというウィルスに感染してからAIDSを発症するまで、
平均で10年くらいかかる」

というのが、HIV/エイズに関してずっと常識とされてきていました。
つまり、「HIVには感染しているがAIDSは発症していない状態」が、
平均10年くらい存在する と考えられていたということです(実際、その通りでした)。

この「HIVに感染はしているがAIDSは発症していない状態」で
薬を飲むなどの治療を始めれば、
AIDSを発症することなく平均寿命くらいの年月生きられるというのが、
長らく医学界等で定説とされていたものです。

※数年前に「なんか具合悪い」と言って病院等に行ったところ
AIDSを発症していることを診断される
「いきなりエイズ」というものが
話題になり問題視されたことがありました。

保健所や啓発団体等が一般向けに出している資料は、
だいたい上記のようなことが書いてあります。
従来はこうした説明をしていたのですが、
これらの考え方が変わってきている部分があるそうです。


★冒頭でご紹介したお医者さんが語っていた「変わりつつある常識」
HIVに感染してからAIDSが発症するまで平均10年で、
検査をして発症する前に薬を飲み始めましょう、とされていたものが、
(引用記事にある通り)極めて短い間に発症する事例が増えている。

そのため、
・「HIVに感染してからAIDSを発症するまでには時間差がある」という捉え方はできなくなってきているし、そういうニュアンスの説明もしてはいけない。
・「HIVに感染していてAIDSは未発症」と「AIDSを発症した」という2つの状態を区別する概念がなくなるかもしれない(今後は、 感染=発症 となるかもしれないという意味)
などの議論もあるそうです。


★HIV/エイズとどう付き合うか。
現在の医療では、HIVに感染すると、
未感染の状態に戻すことはできません。

ただ、HIVは感染力が弱く、キスをしてもうつらないし、
同じ鍋をつつくとか握手をするといったことでもうつりません。

HIVはセックスで感染するケースが圧倒的に多いです。
感染を防ぐためにはコンドームを正しく使うことが不可欠です。
HIVが精液や膣分泌液の中に多く含まれていることから、
口でするときにもコンドームなどを使用するほうが良いと言われています。

予防のことは、また書きたいと思います。


※この記事は、うちのアドバイザー(医療者)にも確認してもらいました。
| ○世間のニュースの紹介 | 19:50 | - | - | ↑TOP -
緊急避妊薬「ノルレボ錠」の販売、承認。
以前このブログでも、承認に向けたパブリックコメントの
ご協力をお願いしましたが、みなさまのご協力のおかげで、
承認に至りました。

-----------------------------------
厚生労働省の薬事分科会は24日、
コンドームが壊れたり、性犯罪の被害に遭ったりした女性が、
望まない妊娠を防ぐために服用する緊急避妊薬
「ノルレボ」の承認を決めた。

来春にも発売される。

2010年12月24日。YOMIURI ONLINE。
記事全文はこちら
-------------------------------------

みなさま、趣旨に賛同いただき、
パブリックコメントにご協力いただき
ありがとうございました。


■承認されたことで、今までとこれから何が変わるか?

さて、承認をされたことで何が変わるかをまとめてみました。
(産婦人科医の北村邦夫先生に確認済みの内容です)

1)緊急避妊薬『ノルレボ錠』の発売が承認された
  ⇒ニュースになっているのは、薬事分科会という検討会で「承認」されたこと。
   この結果をもとに、来月にも厚生労働大臣が「決裁」して「正式承認」になる。

2)5月の連休明けからの発売を目標としている
3)これまでは中用量ピル(プラノバールあるいはドオルトン)を
  医師が自分の判断と責任で、緊急避妊を要する女性に処方していた。
4)今後はそれらに代わり緊急避妊薬「ノルレボ錠」を
  緊急避妊を要する女性に処方できる。
5)ノルレボは医師の処方が必要な薬。
  ⇒処方箋無しで一般の人が薬局等で買うことはできない。
   処方箋があれば処方箋薬局で入手できる。

6)ノルレボ錠は緊急避妊のための薬⇒「中用量ピル」とは少し違う
  ⇒ノルレボ錠は、黄体ホルモン製剤(レボノルゲストレル単剤)、
   中用量ピルはエストロゲンとプロゲストーゲンの配合剤。



■パブリックコメントの詳細

今回の承認をめぐるパブリックコメントにおいて、賛成・反対の数と、
反対の主な理由は次の通りだったそうです。
(こちらも北村ドクターより伺いました)

1)12/9締め切りのパブリックコメントの結果:
  ・総数578件
  ・承認するべきが463件(80%)
  ・承認するべきでないが114件(20%)

2)(反対の)理由としては、
  1)女性にだけ責任を負わせ、健康を害する恐れがある
  2)極く早期の妊娠中絶作用がある
  3)環境ホルモンとして次世代に影響を及ぼす
  4)子供たちの安易な性を助長する
  5)妊娠中絶の減少には繋がらない


上記の反対意見に関して、
北村ドクターからご見解・ご意見をいただきました。
全部は載せ切れませんが、エッセンスを引用にてご紹介します。
(各段落ごとに上記の1〜5に対する意見です)

妊娠は女性にしか起こらない現象です。
そのためにも、避妊における女性自身の責任は重い。
100%確実な避妊法が存在しない以上、
ピルの服用忘れ、コンドームの破損・脱落、
もちろんレイプ被害など非常時に対処できる緊急避妊法は不可欠の避妊法です。
仮に多少のマイナートラブルがあったとしても、
妊娠・中絶に伴うトラブルとは比べようがありません。



着床の成立が妊娠の成立であって、
排卵の抑制・遅延、あるいは着床の阻害を作用機序とする緊急避妊ピルは、
最後の避妊手段であって中絶薬ではありません。(後略)



1995年、英国環境庁が発表した資料には、
ピルの成分であるEE(エチニルエストラジオール)がロンドンの7つの河川のうち
3つの河川の汚泥中に検出されるとともに、
ローチという雌雄同体の小魚が発見されたとあります。
(中略)
しかし、7つのうち3つという矛盾などもあり、
英国環境庁もそれ以上の追求をしたわけではありません。
ホルモンとは内分泌腺があって分泌されるもので、
環境がホルモンを分泌することは絶対にありません。
正しくは内分泌撹乱化学物質というべきで、
それに女性ホルモン様作用があるからという理由だけで
ピルやHRTを標的にするのは誤りです。



一般的に緊急避妊ピルの妊娠阻止率は80%程度と言われています。
一回限りの服用としては、避妊効果は驚くほど高いことになります。
(中略)
仮に、性交のたびに緊急避妊ピルを服用することで避妊をしようと考える若者がいたら、
想像を絶する妊娠率、さらには服用に伴う出血に悩まされることになります。
したがって緊急避妊ピルは常時使用する避妊法としては
全くふさわしくないことになります。

ただし、100%完璧な避妊法が存在しない以上、
不測の事態に対処する緊急避妊ピルの存在は
「妊娠阻止率が80%程度」であろうとも有用なのです。
これを繰り返させるかどうかは、
処方する医師あるいは指導にあたるコメディカルの責任です。(後略)



妊娠阻止率が80%程度とはいえ、
緊急避妊ピルの使用によって中絶を回避できた女性は確実に存在します。
American College of OB&GYでは、米国の妊娠の49%が予定外の妊娠であり、
緊急避妊ピルの服用によって、その妊娠を89%阻止できるとしています。



■Link-Rより

以前にもこのブログや他のところに書いたものとほぼ同じ内容ですが、
前提として、
緊急避妊を行わなければいけないような状況はあって欲しくないけれど、
本当に色々な問題がおこっている現在の状況を見ると、
セーフティネットを用意しておくことは必要であると思います。


まず、色々な所で多くの方々が指摘されているように、

緊急避妊の安易な使用によってコンドームの使用がおろそかに

別な健康被害の心配が出る

という心配は確実にありますし、
いつも念頭に置いていないといけません。

※若い世代を中心に、心配事は「妊娠 > 性感染症」なので、
「緊急避妊があれば妊娠は防げる」と思って、コンドームを使わなくなる
人が増える恐れはあります。
緊急避妊があれば妊娠は防げますが、それを常用することは
誤りです(上記の北村ドクターのコメントを参照)し、
緊急避妊をあてにしてコンドームを使わないことはあってはなりません。


我々のような啓発屋さんが
しっかりそういった事実を広めていかないといけません。

コンドームをつけない性交は、
エイズを含む性感染症やその他の健康被害を招きます。

※「理想的には避妊はピルで、性感染症の予防はコンドームでと考えた方が、
それぞれの効果はより高まる」と指摘する専門家は大勢います。
コンドームはやはり病気の予防という点では重要です。


緊急避妊はその名の通り
「レイプされた!」「コンドームが破れた!」などの
緊急事態における最後の手段と考えないといけません。

緊急避妊があるから、コンドームをつけなくていいよね、という発想は
当然あってはならないと思っています。

ただし、避妊具としてのコンドームの失敗率は15%とも言われており、
それは100組のカップルのうち15組はコンドームを使っても
避妊に失敗する恐れがあることを意味しています。
何らかの理由でピルを飲まないことを選択するカップルも大勢いるわけですから、
避妊に失敗した際のセーフティネットは必要です。



また、レイプ被害は表沙汰にならないだけで
かなりの件数に上ります。
真昼間に池袋の公園でレイプされたといって
緊急避妊を求める女性もいるくらいです。

こうした薬が認可されないということは、
非承認の薬を医師が自分の判断で使わねばならないということであり、
現在使われている中用量ピル(プラノバールあるいはドオルトン)は
女性の身体への副作用と負荷が問題視されているのも事実です。

そういうものに対して負担の少ない薬を承認するというのは
ひとつの前進であると思います。

そして、レイプ被害の緊急対処という側面に対して、
女性の身体への副作用や負荷の少ない新薬が発売されることに
反対される方はほとんどおられないでしょう。


次の段階として、上にも書いた通り、
「緊急避妊を安易に頼っちゃいけないよ。
コンドームを使わないと健康被害が起こりますからね」
など、関連する正確な知識をちゃんと広めていくことが必要であり、
それは私や私の同業のような啓発屋さんの仕事であると思っています。
| ○世間のニュースの紹介 | 16:17 | - | - | ↑TOP -
緊急避妊ピルについて。
先日このブログに、
緊急避妊ピルの解禁に向けたパブリックコメントのお願いを掲載しました。

その甲斐あってと思いますが、
医薬品第1部会という厚生労働省の検討部会にて、
「製造販売を承認しても差し支えない」という意見がまとまったそうです。

詳しくはこちらをご覧下さい。
(YOMIURI ONLINEにて、2010年11月27日付の関連記事が読めます)

記事にある通り、

緊急避妊の安易な使用によってコンドームの使用がおろそかに

別な健康被害の心配が出る

という心配は確実にありますし、
いつも念頭に置いていないといけません。
我々のような啓発屋さんが
しっかりそういった事実を広めていかないといけません。

コンドームをつけない性交は、
エイズを含む性感染症やその他の健康被害を招きます。

緊急避妊はその名の通り
「レイプされた!」「コンドームが破れた!」などの
緊急事態における最後の手段と考えないといけません。

ただ、
全面的に承認をしない現状は、
非承認の薬を医師が自分の判断で使っているということであり、
現在使われている中用量ピル(プラノバールあるいはドオルトン)は
女性の身体への副作用と負荷が問題視されているのも事実です。

レイプ被害や避妊の失敗は
表沙汰にならないだけでかなりの件数に上ります。
そういうものに対して負担の少ない薬を承認するというのは
ひとつの前進であると思います。

次の段階として、上にも書いた通り、
「それを安易に頼っちゃいけないよ。
コンドームを使わないと健康被害が起こるから」
ということをちゃんと広めていくことが必要であり、
私のような啓発屋さんの仕事であると思っています。
| ○世間のニュースの紹介 | 01:17 | - | - | ↑TOP -
「世界人口白書2010」全世界同時リリース!
グリニッジ標準時、2010年10月20日0:00付で、
「世界人口白書2010」が全世界同時発表になりました。
日本時間では10月20日21:00のことです。

実は先週15日(金)に、国連人口基金(UNFPA)東京事務所と
白書日本語版の制作を担当した(財)家族計画国際協力財団(JOICFP)が
おこなった記者発表に行ってきました。
上記の同時発表時刻以前の公表は控えるように言われていましたので
特にこのブログでも触れなかったのですけれども・・・。

私はこの白書が「若者」を特集テーマにした年(2003年か2004年)の
記者発表に、「日本で活動する若者からの報告」という立場で
報告者として参加していました。

それから早くも5年以上・・・。
あの当時お世話になった方々と当日久々にお会いして、
みなさんそれぞれに出世されていて、自分も頑張らないとと思いました。

私自身は報道機関ではないのに、報道向けのプレス発表に声をかけて
呼んでいただけて、とても光栄なことでした。
期待もしてもらってるし、頑張れよって尻を叩いてもらっているんだなと
想いました。


という個人的なことは良いとして、今年の白書の内容。
UNFPA東京事務所長の池上清子さんの発表をもとにまとめます。

・テーマは「危機からの再生:女性はいま」
・2010年が国連安全保障理事会決議1325号採択から10年なので、
 このテーマになった
・決議1325号とは、
 暴力や性的虐待から女性を守る措置を関係国に求めるもの
・各国の事例の報告
・この10年での成果の報告
・今後の課題
といった項目でまとめられているそうです。

いくつか、日本でも心に留めておきたい&印象に残った点。
今年は「危機」「女性」という切り口がフォーカスされています。
「危機」とは「安全に対する緊急事態」と規定されていて、
今、世界の女性はその状況からの再生を目指している、
と捉えられています。

人口問題を考える際、切り口は大きく二つに分かれると言います。
ひとつは、
「人口がどれだけ減っています。その結果こういうことが起こっています」
「何々率が何%減っています」といった、
数字を見たり人口を取り巻く問題を見る、
マクロの視点。
もうひとつは、
今回で言えば危機に置かれた女性のインタビューに着目する、
ミクロの視点。

「人口問題にはこの二つの視点が欠かせない」と池上所長。
このミクロとマクロという考え方は、
図らずも私がLink-Rを創業した当時、
「日本の若者の性の健康問題は、
統計的な数字を改善するマクロな活動と
1人1人のお悩みを解消するミクロな活動の両方が必要だ」と
考えていたことに通じました。

また、ジェンダーの平等が進んでいる国は、
国際的な危機にひんしても暴力に訴える傾向が少ないのだそうです。
これは当然、日本国内の人間関係でも言えることなのですけれども、
しっかり頭に入れておきたいですね。


今日は、「世界人口白書2010」の全世界同時リリースに合わせて、
先日行われた記者発表に関することを報告しました。
とくに自分の仕事に関連付けて、
国内の若者問題を考えるときの視点の取り方などと共通するポイントを
記してみました。

記者発表では、私と同い年の女性フォトグラファーによる、
パキスタンで男性から酸をかけられた女性たちを
ドキュメントした報告もありました。
そちらについては次回の更新記事に書きたいと思います。
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HIV感染隠し性交渉、歌手の初公判 独
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ドイツで人気女性バンドのメンバーが
HIV(=エイズウイルス)感染を隠したまま、
複数の男性と性交渉を持った事件があり、
ドイツ南部で16日、初公判が行われた。

告発されたのは、人気女性バンド
「ノー・エンジェルズ」のボーカル、
ナジャ・ベナイサ被告(28)。
ベナイサ被告は自分がHIVに感染していることを
相手に知らせず、避妊具なども使わないまま
5年間に3人の男性と性交渉を持ったとして、
傷害罪に問われている。
男性のうち1人は感染が確認されている。


2010年8月17日。日テレNEWS24提供。
記事全文はこちら
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これ何罪にあたるのかと思っていたのですが、
やっぱり傷害罪なんですね。

これはたまたま事件になりましたが、
多分こうした事例は氷山の一角なんでしょうね、ドイツでも日本でも。

うーん、根の深い問題・・・。
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